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■受診拒否する高齢の親を病院に連れて行く方法を知りたい ■高齢の親が病院受診を拒否する理由を知りたい ■家族だけで病院拒否への対応が難しくなったら、どうすればいいのだろうか このような考えをお持ちの方もいるでしょう。 結論からお伝えすると、高齢者が病院を拒否する理由を理解し、尊厳を傷つけないように対応することが何より重要です。 病院を拒否する高齢者に効果的な5つの対処方法は、以下の5つです。 ■受診のどの場面で不安があるのか理解する ■できるだけ嘘をつかない ■第三者から受診をすすめてもらう ■無理やり連れて行かない ■心配している気持ちを伝える 高齢者の病院拒否は病気の診断を遅らせる可能性もあるため、第三者の協力を得ながら、できるだけ早く受診しましょう。 たとえば、病院を拒否する原因に認知症の症状が影響している場合、家族だけでは判断や対応が難しいため、相談機関のサポートを受けることも重要です。 そこで今回は、高齢者相談を受けてきた社会福祉士が、以下について解説します。 ■病院を拒否する高齢者に効果的な5つの対処方法 ■高齢者が病院受診を拒否する5つの理由 ■病院を拒否する高齢者の3つの特徴と対処法 記事の最後では、病院を拒否する高齢者に関するよくある質問にもお答えしています。 高齢者の病院拒否の問題を解決したい方は、ぜひ参考にしてください。
2024-02-07公開 2025-05-26更新
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社会福祉協議会・地域包括支援センターに勤務。地域高齢者の相談受付・介護保険の相談対応を行い、「高齢者が地域で安心して暮らせるサポート体制づくり」を目指す。1児の母で、子どもと遊ぶことが一番の楽しみ。
この記事の執筆者
病院を拒否する高齢者に効果的な5つの対処方法は、以下の5つです。
それぞれ解説します。
対処法の1つ目は、受診のどの場面で不安を感じるのか理解することです。
高齢者が「病院に行きたくない」と拒否するとき、背景にはさまざまなきっかけがあります。
詳しくは2章で解説しますが「診察の際に色々聞かれるのが嫌だ」「人が多い待合室で長時間待ちたくない」など、必ず何らかの理由があるはずです。
どの場面で不安があり、病院拒否しているのか理解できれば、それに合わせて適切な対応が考えられるでしょう。
対処法の2つ目は、できるだけ嘘をつかないことです。
よく聞かれるのは、「私(娘など)の受診に付き添ってほしい」と嘘をついて同席してもらい、受診してもらう方法です。
家族のことを思って、一度は同席してくれるかもしれませんが、医師の対応ですぐに嘘だとわかり、不信感を植え付けてしまいかねません。
「もの忘れがひどいから」など、傷つくような言い方をしてまで正直に話す必要はありませんが、信頼関係を崩すような明らかな嘘はつかないようにしたいものです。
対処法の3つ目は、第三者から受診をすすめてもらうことです。
家族が受診をすすめても拒否されてしまった…そんな状況の際に考えられる、高齢者本人と家族の気持ちは以下のとおりです。
高齢者本人も家族も、元気だった昔のイメージが強いため、お互いの気持ちを理解できないのです。
そのため、客観的な判断ができる第三者が間に入ると、意見をぶつけ合わずにすみ、うまくいくことがあります。
対処法の4つ目は、拒否している本人を無理やり病院に連れて行かないことです。
高齢者本人に納得してもらえなければ、病院での正確な検査ができなくなってしまいます。
また、家族への不信感が増して、在宅生活の継続が困難になる可能性もあるため、危険な方法だと言えるでしょう。
対処法の5つ目は、心配している気持ちを伝えることです。
「客観的に見て、受診した方がよい」と伝えるよりも、自分が心配している気持ちをきちんと伝えるのがとても大切です。
「お父さん(お母さん)のことが心配だから、私のためにも一度病院を受診してほしい」と話してみましょう。
「そんなに心配してくれているなら…」と考え直してくれた結果、受診につながる可能性もあります。
そもそも、高齢者がどうして病院を拒否してしまうのか、気になりますよね。
高齢者が病院受診を拒否する5つの理由は、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
高齢者が病院を拒否する理由の1つ目は、病気が判明する不安があるからです。
日々のなかで、自分の体調の悪化に気づく場面があります。
自分の身体に異常があるのではないかと心配していても、「病気だったら怖い」「家族に迷惑がかかるかもしれない」と思い、なかなか受診できない場合もあるでしょう。
高齢者が病院を拒否する理由の2つ目は、自分はどこも悪くないと思っているからです。
昔から体力や健康には自信があるという方や、自分の不調に気がつきにくい認知症の方に、このような傾向があります。
「まさか自分が病気のはずはない」「家族が心配しすぎているだけだ」と思ってしまうのです。
高齢者が病院を拒否する理由の3つ目は、病院で何かされるのではと疑っているからです。
これは認知症の症状が進んでいる方や、精神障害のある方にみられます。
たとえば、以下のように考えることもあるでしょう。
家族や周りの人を信頼しておらず、被害妄想を起こしてしまうと、このような考えが出てきてしまう場合があります。
認知症の方の場合、家族が強い口調でとがめると「この人に不快なことを言われた」という嫌な気持ちだけが残り、信頼関係の構築が難しくなります。
もし病気が判明した場合には、今後の治療にもかかわるため、本人との信頼関係は大切にしていきましょう。
高齢者が病院を拒否する理由の4つ目は、診察や待ち時間が長くつらいからです。
受診した際、病院が混んでいて待ち時間が長く、苦労した経験がある方も多いでしょう。
年齢を重ねると、体調を崩して何度も受診したり、つらい症状を何度も説明したりしなければならず、負担だと感じて受診したくなくなることが考えられます。
高齢者が病院を拒否する理由の5つ目は、プライドを傷つけられるのが嫌だからです。
受診すると、嫌でも自分の心身の状態と向き合い、認めなければなりません。
若い頃と比べて、心身ともに弱った自分を受け入れるのは、簡単なことではないでしょう。
高齢者の置かれている状況を理解し、受診のための適切な方法を取る必要があります。
高齢者が病院拒否する場合に、よく見られる特徴があります。
その特徴は以下のとおりです。
それぞれ解説します。
3つの対処法とともに、もし家族だけで対応が難しくなった場合に、相談できる機関をまとめたので、参考にしてみてください。
特徴の1つ目は、もの忘れが増えたことです。
もの忘れは認知症の代表的な症状のひとつであるため、認知症である可能性を考えましょう。
しかし、以下のように、もの忘れが一時的に症状として表れる病気もあります。
これらの病気の場合、早期に発見し、適切な治療を行えばもの忘れは治るため、できるだけ早い受診が必要です。
次に、加齢に伴うもの忘れと認知症のもの忘れの2種類を比較していきましょう。
引用元:香川県健康福祉部 星川洋一「認知症の基礎知識と対応について」
認知症と加齢によるもの忘れとの違いは、以下の記事にて詳しく解説しています。
認知症とは?「もの忘れ」との違い、初期症状、介護の注意点を解説
認知症のもの忘れがよく見られ、家族だけの対応では難しくなってきた場合には、以下の機関に相談してみましょう。
それぞれ解説します。
地域包括支援センターとは、介護が必要な状態になっても、住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう、地域の65歳以上の高齢者を包括的に支援していく機関です。
引用元:厚生労働省「地域包括支援センターについて」
保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーが在籍し、主に以下の4つにおいて、一体的な支援が行われます。
認知症の高齢者の増加に伴い、認知症の支援においても、包括的な支援を目指しています。
引用元:国立長寿医療研究センター 遠藤英俊「認知症と地域包括ケア」
地域包括支援センターは、受診時に認知症を早期発見できるよう、かかりつけ医と連携します。
また、認知症の高齢者本人や家族への支援を行うため、医療機関やケアマネジャーなどと連絡・調整する役割もあるのです。
相談は無料で、電話相談と家庭訪問による相談・来所相談が可能なため、気軽に相談してみましょう。
また、要介護度が高くなり、介護サービス利用を希望する場合には、認定を受けた要介護度によって以下のように対応できます。
要支援1~2:地域包括支援センターでそのまま支援継続(介護予防プラン作成へ)
要介護1~5:居宅介護支援事業所での支援に移行(介護プラン作成へ)
居宅介護支援事業所に移行する際にも事業所同士で情報共有されるため、スムーズに介護サービスを利用できます。
認知症疾患医療センターとは、認知症疾患に関する鑑別診断や初期対応、医療相談のほか、地域において認知症医療提供体制を整える役割のある機関です。
患者が退院する場合には、必要とする介護サービスや生活支援に結びつくよう、地域包括支援センターと連携してサポートします。
医療的な側面が強い機関であるため、認知症疾患からくる医療サポートを重点的に受けたい場合に相談してみるとよいでしょう。
特徴の2つ目は、飲酒量が増えたことです。
厚生労働省の情報提供サイト(e-ヘルスネット)によると、高齢者の約15%に飲酒関連の何らかの健康問題があり、3%前後に「アルコール依存症」が見られています。
アルコール依存症とは、アルコールの長期間・大量な摂取によって、精神依存や身体依存を引き起こす精神疾患です。
単に個人の性格や意志によるものではなく、精神疾患であるため、医療的なアプローチが必要になります。
家族だけでは対応できなくなった場合には、以下の機関に相談してみましょう。
わかりやすいように各機関の特徴を表にまとめました。
精神保健福祉センターや保健所では、以下のような場合に相談するのがオススメです。
また、自助グループには医療機関での診断後、治療と並行して通うとよいでしょう。
特徴の3つ目は、落ち込みが激しいことです。
老人性うつとは、65歳以上の高齢者にみられる「うつ症状」のことで、定年退職や配偶者との死別など、環境の変化によって起こると言われます。
年齢を重ねると、気力や体力の維持が難しくなり、モチベーションが下がりやすいため、老人性うつを引き起こしやすくなります。
老人性うつが疑われる場合の相談・受診先は、以下のとおりです。
老人性うつの治療は、通常のうつ病と同様に、薬物療法や認知行動療法が選択されます。
早期発見・早期治療により改善する可能性の高い病気です。
しかし、認知症の初期症状と似ている点があるため、見分けがつきにくい場合もあります。
いずれにしても、異変に気づいたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。
さいごに、病院を拒否する高齢者に関するよくある質問に答えていきます。
それぞれお答えします。
相談機関からサポートを受けるメリットは、以下の3つです。
相談機関のサポートを受けられると、家族の精神的な負担を軽減できます。
相談機関の専門的な知識を持った職員からすすめられると話に説得力が出て、受診に納得してくれる可能性が高くなるからです。
また、相談機関の職員が過去に同じような事例を経験していた場合、最善の方法で対応してくれるでしょう。
地域包括支援センターなど、生活を包括的にサポートしてくれる相談機関であれば、高齢者の生活のなかで別の悩みがあった場合にも対応可能です。
たとえば、介護保険サービスを利用したい意思がある場合にも、要介護認定などの手続きをすぐに取ってもらうことも可能です。
介護保険制度の仕組みについては、こちらを参考にしてみてください。
「【簡単】介護保険制度の仕組みとは|使い方や制度をわかりやすく解説」
「病院拒否だけで相談するのは気が引ける」「対応できないと言われたらどうしよう」と考えている家族の方もいるかもしれません。
しかし「病院拒否」が表れて専門機関に相談し、問題を掘り下げてみたところ、ほかの重大な問題が明らかになる可能性もあります。
たとえば、筆者は次のような方を担当した経験があります。
Aさんは、お酒をやめられなかったため、うしろめたさを感じて病院拒否をしていたのです。
表向きは「病院拒否」だけに見えるかもしれませんが、行動の裏に、その人の気持ちが隠されている場合があります。
家族だけでは問題に気づけない可能性もあるため、まず相談してみるのがオススメです。
今回は、病院を拒否する高齢者に効果的な対処方法と拒否する理由、病院を拒否する高齢者の特徴と対処法について解説しました。
病院を拒否する高齢者に効果的な対処方法は、以下の5つでした。
そのほか、病院拒否する理由、病院を拒否する高齢者の特徴や対処法を知ることで、家族の精神的な負担を軽くできます。
また、病院拒否する高齢者に多い症状を知っておくと、早期発見や早期治療にもつながるため、相談機関など第三者の協力を得ながら、できるだけ早く受診しましょう。
今回の内容を参考にして、高齢者と家族の双方にストレスのない受診・治療につなげていっていただけたら幸いです。
シニアホームの窓口では、老人ホームや介護施設探しに必要な情報をお届けするだけではなく、介護する側・される側の皆さまの役に立つ情報を発信しています。
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総合介護事業会社で有料老人ホーム、グループホームなどの利益改善責任者を担当したのち「シニアホームの窓口ナビ」を立ち上げ。介護現場での経験をもとに「老人ホーム選びのホンネ」を解説しています。
この記事の監修者
介護付有料老人ホーム
東京都中央区晴海5-3-3
入居時:69万円〜2,058万円
月額:33.7万円〜58.2万円
介護付有料老人ホーム
東京都杉並区松ノ木3-32-13
入居時:30万円〜330万円
月額:28.9万円〜33.9万円
介護付有料老人ホーム
東京都文京区千駄木3-14-17
入居時:60万円〜2,800万円
月額:27.6万円〜74.3万円
介護付有料老人ホーム
東京都千代田区神田神保町三丁目6番地
入居時:0円〜8,850万円
月額:19.8万円〜173.6万円
介護付有料老人ホーム
東京都品川区北品川4-7-24
入居時:0円〜2,580万円
月額:50.1万円〜93.1万円